日本郵政グループのかんぽ生命保険は5日、学資保険の新商品の発売時期を、当初予定の4月から延期すると発表した。金融庁が認可条件としていた保険金支払い管理体制の整備に時間がかかり、保険業法上の認可を得る見通しが立たないため。
かんぽ生命は、死亡保障額を低く設定する代わりに保険料を抑える新商品を新学期が始まる今年4月から販売する計画で、昨年9月に総務省と金融庁に認可申請した。しかし審査期間中、過去5年間に約10万件の支払い漏れの可能性があることが判明。金融庁は支払い管理体制の整備を認可の条件とした。
かんぽ生命は、「業界水準並みの体制を作るにはなお時間がかかる」と判断し、予定通りの発売を断念。4月に新商品を発売した場合、契約数は約10万件増え、保険料も120億円増加すると見込んでいた。
ゆうちょ銀行も住宅ローンなどの新規業務を認可申請しているが、審査が長期化している。【種市房子】
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