【エルサレム白戸圭一】オバマ米大統領は20日、イスラエルを訪問し、パレスチナとの和平交渉再開やイランの核開発問題への対応、シリア情勢などを巡ってネタニヤフ首相と首脳会談を行った。オバマ大統領のイスラエル訪問は09年1月の就任後初めて。大統領は約2年半中断している和平交渉の仲介者としてイスラエル・パレスチナとの信頼関係の再構築を図り、和平交渉の仕切り直しを目指す。
オバマ大統領は20日昼(日本時間同日夜)、テルアビブの国際空港に到着。歓迎式典で「聖なる地に平和が訪れなければならない」と述べ、交渉再開への決意を示した。さらに、ペレス大統領、ネタニヤフ首相と個別に会談。首相との共同記者会見に臨む。
21日にはパレスチナ自治区ラマラを訪れ、自治政府のアッバス議長と会談。同日中にエルサレムに戻り、市民向けの演説を行う。22日にはヨルダンの首都アンマンを訪れ、アブドラ国王と会談する。
オバマ大統領は10年9月、和平交渉再開を仲介したが約1カ月で頓挫。11年5月、パレスチナ独立後のイスラエルとの国境は、67年の第3次中東戦争以前の境界線に基づくべきだとの考えを示したが、境界線を越えて多数の入植者を送り込んでいるイスラエルは激しく反発。オバマ・ネタニヤフ両政権の関係は冷却化している。
今回の訪問の狙いについて、ローズ大統領副補佐官は「イスラエルの人々と直接会い、話をすること」と説明。ホワイトハウスのアーネスト副報道官は、中東和平交渉の再開について「大統領は特別な提案はしない」と明言している。大統領はネタニヤフ首相、アッバス議長の双方の話に耳を傾け、市民向けの演説で米国の存在感を示し、和平交渉再開へ向けた環境整備を図りたい考えだ。
イランの核開発問題では、オバマ政権は経済制裁と交渉を組み合わせた外交的解決を追求する方針だ。
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